VOL.42 獣医の日記

ヤギたちの群れの最長老、つくしの姿が見えないことに気付かれた方もいるようですが、実は現在バックヤードで静養しております。以前から加齢により蹄や脚の関節の具合が少しずつ悪くなり、寒い日や天気の悪い日は痛そうにしていることもありました。昨年若い5頭が仲間入りしたのが刺激になったようで、元気にスタスタ歩く姿もよく見られていたのですが、年齢には逆らえなかったようで、この夏は自力で立ち上がれなくなってしまいました。 立てないままでいると、筋肉が弱ってますます立てなくなったり、体重の掛かっている部分が床ずれをおこしたりするだけでなく、消化管の動きが悪くなってあっという間に弱っていくこともあります。そこで、最初は少しでも立っていてもらうためにチェーンブロックという機械を使って、つくしが大した力を使わなくても立ち上がれるようにしていました。すると同時に使っていた痛み止めが効いてきたのか、飼育員たちの励ましのおかげか、やがて機械を使わなくても立てるようになり、少しずつ歩けるようになってきました。さらに、飼育員が実際に使って効いたという、人間用のグルコサミンとコンドロイチンのサプリも与え始めたところ、つくしにも合っているようで、今では調子のよい日は自力で立ち上がり歩き回るまでになり、とうとう10月終わり、ヤギ舎に戻ることができました。ヤギ舎の段差にはスロープを設置し準備万端。がんばってきたつくしを見かけたらぜひねぎらいの言葉をかけてあげてくださいませ。

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